CT125ハンターカブとクロスカブどっちを選ぶ?乗り比べてみた

ハンターカブとクロスカブ
投稿日:2024年4月2日 | 最終更新日:2024年4月2日

CT125ハンターカブとクロスカブ110ってどっちがいいの?同じカテゴリのバイクに見えるけど何が違うの?購入したいけどどっちを選ぶのが正解?…実はこれって私自身がクロスカブの購入を考えた時に迷ったり悩んだりしたことでもあります。実際に乗ってみないと何ともわからないところが多いですよね。

今回は、夫が2023年9月に【 HONDA CT125ハンターカブ(JA65)】を購入したので、クロスカブ乗りの私が実際にハンターカブに乗ってみてのレビュー。乗り比べ、比較と言っても、ご存知の通りバイクのスペックなどには弱いので、あくまでも個人的な感想をお話していきます。

【 FUJIFILM X-T30II XC15-45mm F3.5-5.6 】で撮影、一部スマホ画像有り。

≫ツーリングにも最適!私の愛用カメラ

CT125 ホンダハンターカブ(JA65)納車

CT125ハンターカブ納車
HONDA CT125ハンターカブ JA65 マッドアーマードシルバーメタリック

夫は、JA65の前のモデルJA55の時から気になっていたようなんです。ただ、ご無沙汰していたマニュアルバイクに乗ったら楽しくなっちゃったのと、ハンターカブの税込44万円という高額さから購入までは至らず。

夫はGN125H、私はクロスカブ110で林道ツーリングを楽しむ日々の中、いろいろと話すうちに「やっぱり夫婦で両方とも乗れるバイクの方が良くない?」という感じになり、ついに購入!

夫は普通自動二輪免許を持っているのでMT(マニュアルトランスミッション)車にも乗れますが、私は小型二輪免許(AT限定)しか持っていないので、例え125CC以下であっても夫が乗るマニュアルバイクを運転できません。

「夫婦で1台ずつ持つならお互いに両方に乗れた方が楽しいよね」という話になり、だったら林道ツーリングが大好きだし、やっぱりずっと気になっていた【 HONDA CT125ハンターカブ 】だよね!

…と話が煮詰まり、近くのホンダドリームさんでハンターカブ(JA65)マッドアーマードシルバーメタリックを契約、2023年9月に無事納車となりました。

夫はマニュアル車に未練は無いの?と言われればたぶん「ある!」と思います。でも、私の限定解除も含めてちゃんと話し合って2人でカブに乗ろう!ということになりました。今まで夫が乗っていたGN125Hは友人に譲渡。大切に乗ってくださっているそうです。

ハンターカブとクロスカブ
ハンターカブとクロスカブ

納車後、早速慣らしツーリングにハンターカブとクロスカブで自然の中へお出かけ。ハンターカブもクロスカブもとても軽くて乗りやすいです。こうやって並べてみると大きさの違いはあまり感じません。

CT125ハンターカブとクロスカブ110の価格とスペック

CT125ハンターカブ
CT125ハンターカブ JA65

HONDA CT125ハンターカブ JA65 マッドアーマードシルバーメタリック

メーカー希望小売価格(税込み)440,000円(税抜本体価格 400,000円)

  • 車両重量:118kg
  • シート高:800mm
  • 排 気 量:123cc
  • 最高出力:9.1PS/6250rpm
  • 燃料タンク容量:5.3L
  • 燃費 WMTCモード値:63.7km/L
CC110クロスカブ
CC110クロスカブ JA60

HONDA クロスカブ110 JA60 プコブルー

メーカー希望小売価格(税込)363,000円(税抜本体価格 330,000円)

  • 車両重量:107kg
  • シート高:784mm
  • 排 気 量:109cc
  • 最高出力:8.0PS/7500rpm
  • 燃料タンク容量:4.1L
  • 燃費 WMTCモード値:67.9km/L

スペックと言っても詳しくはないのでざっとですが(^_^;)数値だけをパッと見ると、ハンターカブの方が排気量があってパワーがあり、クロスカブは軽くて燃費が良いという印象。

価格差は税込みで7万7千円。どっちかを買うとなるとこの差は悩むところですよね。

クロスカブ乗りがハンターカブに乗って感じたこと

パワーが違う

CT125ハンターカブ

実際に乗ったらどう感じるんだろう?ということでクロスカブ乗りの私がハンターカブに乗ってみました。詳しくは後述しますが、まずは最初に感じたことを。

まず、やっぱり軽くて乗りやすい!
クロスも軽いけど、ハンターも軽い!
そしてパワーがある。
1速1速の加速の伸びが違う。
音がいい♪

見た目

ハンターカブとクロスカブ

こうして見るとクロスカブの方がやや大きく見えますが、クロスカブは延長リアキャリアにボックスをつけているのでその分大きく見えているんだと思います。実際はそれほど変わりません。

ハンターカブはアップマフラーでクロスカブはダウンタイプのマフラーです。ハンターカブはより本格的なオフロード走行を視野にいれたつくりになっているのでアップタイプのマフラーなのだそうですよ。

私達は林道好きですが、走るのはほぼフラットダート。本格的なオフロード走行や、川の中に入るなど間違ってもしませんのでクロスカブのダウンマフラーでも問題ありません。

ハンターカブ・クロスカブ共にフロント・リアタイヤは17インチ、純正のタイヤはセミブロックタイヤになっています。ホイールは、ハンターはスポークホイールでクロスは今回のJA60からキャストホイールが採用されています。

そして、ハンターカブにはアンダーガードが標準装備されています。これも本格的なオフロード走行を想定しているのでしょう。クロスカブにアンダーガードは装備されていないので必要ならば後付けすることになります。我が家のクロスカブにはエンデュランス製のアンダーガードをつけました。

うーん、ここで価格差が縮まりますよね。未舗装路を走るならやっぱりアンダーガードは装備したいところ。各社アンダーガードがだいたい2万円くらい~ですから、クロスカブに後付けした場合、その分ハンターカブとの価格差が縮まります。

≫ クロスカブにエンデュランス製のアンダーガードをつけて林道を試運転

ハンターカブとクロスカブ

フロント周りに大きな違いが。上の画像は両方ともハンドルを切って停車してるんですが、ハンターカブはハンドルもヘッドライトもフロントタイヤも同じ方向を向いています。それに対しクロスカブはハンドルとフロントタイヤが同じ方向でヘッドライトは真っすぐで別方向を向いています。

……説明が下手ですみません(-_-;)

これって、ハンターカブは「いわゆるモーターサイクルタイプのフロントフォークを持っている」ってことで、剛性感が高いそうなんです。一方、クロスカブはヘッドライトとヘッドライトガードがフレームマウントされているので、ハンドリングがとても軽快なのだそう。

確かにハンドルを操作すると、ハンターカブはヘッドライトごと動き、クロスカブはヘッドライトは動きません。言われてみれば若干ですけどクロスカブの方がハンドリングが軽い感じがします。…って(^_^;)言われなかったらわからなかったかもw

感覚としてはそこまで差は感じないです。…が!最近ハンターカブにフロントキャリアとヘッドライトガードを取り付けたんです。

CT125ハンターカブ フロントキャリアとヘッドライトガード

このフロントキャリアとヘッドライトガードがハンドルと共に動くので、ノーマルの状態よりも重くはなります。ただ、夫曰く、フロントの接地感が増したのでそれはそれで良い感じなのだそうですよ。

私の実際の感覚としてはそこまで差は感じないです。確かにカーブとか曲がりやすいというか回りやすくて軽快なのはクロスカブの方ですが、それは個性の違いでどちらも楽しいです。

CT125ハンターカブ メーター

ハンターカブのメーターは、スピードメーター、燃料計、走行距離、トリップが備わっています。シフトポジションインジケーターは無く、ニュートラルだけが表示されます。あと、時計もありません。

クロスカブ110 JA60

クロスカブ(JA60)のメーターは、スピードメーター、シフトポジションと燃料計が常時表示され、時計/トリップ/走行距離/平均燃費を切り替えで液晶表示することができます。

ハンターカブに乗る夫曰く、「やっぱりシフトポジションインジケーターと時計が欲しい!」のだそうで、シフトインジケーターは後付けでカスタム、時計は腕時計を設置していましたよ。確かに…特に信号などで止まる時は今何速に入っているかって分かるとうれしいです。

…というか、私はシフトインジケーターが無いと困りますね(^_^;)今何速に入っているか分からないと不安になるかも。

足つきや取り回しなどの扱いやすさ

CT125ハンターカブ

足つき

ハンターカブのシート高は800mm。クロスカブ(JA60)は784mm。ハンターカブの方が16mm高くなっています。私達夫婦は同じくらいの身長で約170cmです。

足つきは履いている靴にもよりますが、やっぱりハンターカブの方が高く感じます。私の場合、クロスカブだと両足が地面にかろうじて全部着く感じで、ハンターカブでは足指のみが地面に着いて踵は完全に浮く感じです。

夫とも話したんですが、ハンターカブの方が少し高いとは言え、車体が細くて軽いというものあって足つきに関して不安は感じません。ただそこは人それぞれですもんね。別売りのシートを導入するなどシート高を下げる工夫をされている方もいます。

あと、これは夫の感想ですが、シートに座って足を真っすぐに下におろすと、クロスカブの場合のみ「足の脛がステップに当たって痛い」のだそう。私は当たることもありますが、通常は当たることは無いので座るポジションにもよるかなと思います。私は少し後ろ気味に座るので、逆にシート後ろのキャリアについているバーにお尻が当たってしまうことがある(笑)

取り回し

車両重量 ➡ CT125:118kg / CC110:107kg

取り回しですが、ハンターカブもクロスカブも軽いので本当に扱いやすくラクです。ハンターカブとクロスカブの差は11kg。取り回し時はハンターの方が重く感じます。これは車体重量の差もありますが、ハンターカブ特有の重量のあるリアキャリアも影響しているのでは?と個人的には思っています。

とは言え、前に乗っていたNMAX125(2018年式 / 車両重量:127kg)と比べると比較にならないくらい軽く感じますけどw

取り回し時に感じる「重さ」は車両重量だけではなくて、タイヤの大きさも関係していますよね。ハンターカブ・クロスカブ共にフロント・リアタイヤに17インチが採用されています。クロスカブを購入して初めて17インチを経験したのですが、とても軽くて扱いやすく感じました。

CT125ハンターカブ

一番最初に見た目以外で全然違う!と感じたのが音。エンジンをかけてマフラーから聴こえる音が全く違います。

クロスカブはいわゆる「カブの音」で、おとなしめで静かな感じ。ハンターカブは全然カブっぽくなくて低音が効いた「バイク」って感じです。

どっちの音も好きですけど、ハンターカブの音を聴くと「良い音だな~♪」って思います。

ライディングポジションとシート

ハンターカブに跨ったときに感じたのがライディングポジションとシートの違いでした。

CC110クロスカブ
CC110クロスカブ(JA60):全高1110mm・シート高784mm

クロスカブのシートは肉厚でクッション性の高い専用シートで座り心地がめちゃめちゃ良いです。スタンダードのスーパーカブ110のシートよりも1〜2cm厚い形状になっていて、デコボコした道を走る時の振動や突き上げ感も緩和してくれるシートなのだそう。

最初はシートが柔らかすぎて戸惑ったんですよ。前に乗っていたNMAX125の固めなシートに慣れていたのでびっくりw後ろ気味に乗るのでシートの後ろがムギュッとなり姿勢が猫背に(^_^;)なので別のシートに取り換えてみたんですけど逆にすごく乗りづらい。

結局また純正シートに戻したら乗り心地がとても良くなったんです。これは、最初の頃はカブという乗り物に私自身がまだ慣れていなくて変にチカラが入った状態で乗っていたのが原因。今ではこのシートが本当に良くて、ツーリングに行くと高確率で腰痛になっていたのがこのシートになってからはとても軽減されています。

夫曰く『まるでソファだな』。確かに(*´ω`)

そしてライディングポジションですが、身長約170cmの私史上ベストポジションと言えるクロスカブ。

……いやいや、私史上って…まだ2台目でしょ( ̄▽ ̄;)

そうだけど、そうなんだけど、めっちゃしっくりくるんだもの。何というか、乗り慣れた自転車っぽいというか。座った位置からハンドルまでの距離と高さが非常にしっくりくる。座って手を伸ばして、ここにハンドルがあって欲しいというところにハンドルがある。

乗っていてとてもリラックスできるクロスカブです。

CT125ハンターカブ
CT125ハンターカブ(JA65):全高1085mm・シート高800mm

ハンターカブのシートは固めな感じです。ネット上では「長時間乗っているとお尻が痛くなる」などの意見も。確かに固めではありますね。

ただ、夫とも話したんですが、このハンターカブという乗り物は、普段の快適な街中走行はもちろん、より能動的にアクティブに乗ることも想定しているんじゃないかと。ワインディングロードでは軽快な体重移動、悪路では立ち乗りをしたりして、乗り手によっては上半身を存分に活かす乗り方もできるバイクなのではないかと。だからこそ敢えてシートを固めにつくっているのでは?

…と夫婦で勝手に結論を出して、この固めなシートを楽しんでいます。

ライディングポジションは、クロスカブと比べると、少し高い感じ。シート高が高いので当然なんですが、でも全高はクロスカブの方が高いんですよ。実際の感覚では、ハンターはクロスよりも座る位置は高いけどハンドルの位置はちょっとだけ低く感じる。ハンターはクロスに感じる自転車っぽさを感じません。

ホンダ公式には『見晴らしの良いアップライトなライディングポジション』とありますが、ハンターカブに乗ると視界が開けていてまさにそんな感じです。

ブレーキとシフトペダル

CT125ハンターカブ フロントタイヤ
CT125ハンターカブ リアタイヤ

ハンターカブは、フロント・リアタイヤ共にディスクブレーキ。フロントにABSも装備されています。

クロスカブは、フロントのみディスクブレーキでリアはドラムブレーキ。ABSはハンターカブ同様フロントに装備されています。

そして、今回私が個人的にお伝えしたかったのがシフトペダルの違い。ハンターカブに乗ったとき、1速から2速に上げようとシフトペダルの前を踏んだつもりが上手く踏めず、2速にも入らず…( ノД`)

こんなことが何回かあり、え?これってどういうこと?クロスカブと何が違うんだろう?ということで比べてみました。

クロスカブ JA60 シフトペダル
クロスカブ JA60 シフトペダル

全幅 27cm
ステップの先~チェンジペダル(前)の先 12cm
ステップの後ろ~チェンジペダル(後)の先 11.5cm

ハンターカブ JA65 シフトペダル
ハンターカブ JA65 シフトペダル

全幅 32cm
ステップの先~チェンジペダル(前)の先 14.5cm
ステップの後ろ~チェンジペダル(後)の先 14cm

※上記の数値は私が計測したもので、公式に記載されているものではありません。

こうして比べてみるとハンターカブの方が大きくて長いんですね。だから、クロスカブに乗るようにハンターカブに乗ると前のチェンジペダルがちょっと遠いから踏んでるつもりが踏めていないということになるんですね。

それを夫に話したら、『俺は感じたこと無いなぁ』と言われちゃいましたw

まあね…慣れたら全然大丈夫だし、ちょっと気になったから計測までしちゃったけどそこまで神経質にならんでも良かったかもしれん(-_-;)とは言え、今でもたまにハンターカブに乗る時は「一歩前だぞ」と心の中でつぶやいています(笑)

加速

CT125ハンターカブ

はじめに「ハンターカブはクロスカブと比べて、パワーがあり、1速1速の加速の伸びが違う」と記しましたが、排気量も馬力も違うのでパワーの差を感じます。

乗ってみて最初に感じたのが2速と3速の伸び。クロスカブって直線を走るとき、1速で発進してすぐに2速に入れ、アクセルを開けてすぐに3速に入れる感じです。でもハンターカブは、2速に入れてから結構伸びるんです。

特に長い上り坂でその差を感じます。クロスカブももちろん問題なく上って行くんですが、ハンターカブには余裕がある。クロスは最初から「この坂を上るぞ」と意識して操作していきますが、ハンターはそんなに意識しなくても楽々上って行く感じ。

でも、例えば林道やワインディングを走る時はその差をあまり感じないんです。逆に、軽快にスイスイ行けるのはクロスかもって感じるほど。特に、クロスはカーブを軽快に回っていってくれるので気持ち良いです。

ハンターには力強さが、クロスには軽快さがある。

自分のライフスタイルに合わせて選ぶのがベスト

ハンターカブとクロスカブ

クロスカブ乗りの私がハンターカブに乗ってみて感じたのは、どちらも軽くて乗りやすい、走りやすいのは共通しているけれど、味付けは全然違う2台なんだなってことでした。どちらもとても良いというのが正直な感想で、どちらかを選ぶってとても難しい気がします。

でも!じゃあ、私が改めてどちらかを選ぶとしたら…やっぱりクロスカブを選ぶと思います。

それは、クロスカブが私のライフスタイルにピッタリと合っているから。以前記事にも書きましたが、私の希望は、

本格的なダートとかオフとかではなく
ちょっとしたフラットダートを走れて
狭い道や傾斜地であっても取り回しがラクにできて
日々の買い物にも使えて
小型二輪AT限定免許で乗れるバイク

なんですね。

えっ!それならハンターでも良くない?

確かにハンターも有りなんですが、総合的に見てクロスの方が軽くて走りも軽快なんですよ。やっぱり私にとって軽さは正義。そして何と言ってもライディングポジションがベストなのでこれは手放せないなぁw

でもこれが、例えば荷物をいっぱい積んでキャンプツーリングをしたいとか、やっぱりパワーがなくちゃ!とか、本格的なオフロードを走るとか、カブでもバイクっぽい方が良いとか、やっぱりビジュアル的にハンターの方が好きとかならハンターカブかもしれません。

自分の希望を叶えてくれるバイクであるということ、これが一番ですね。

≫【クロスカブ JA60】50代バイク初心者がスクーターからカブにした理由